ダルタニャン物語人物辞典 アトス

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アトス【Athos】
三銃士の一人
  • 「三銃士中最年長。剛勇の士だが思慮深い。賭事は好きだが女には近づかない。」(1,2巻)
  • 「三銃士の一人。いまは、ラ・フェール伯爵。フロンド派。」(3,4,5巻)
  • ラ・フェール伯爵【le comte de La Fère】
実在のアトス
  • 1615〜20年
  • アルマン・ド・シレーグ・ダトス・ドートヴィエイユ【Armand de Sillegue d'Athos d'Autevielle】
第一部 第二部 第三部

第一部

「三銃士中最年長。剛勇の士だが思慮深い。賭事は好きだが女には近づかない。」(1,2巻)

(1-2)
  • アトスのお説教なら我慢もする。(byアラミス)
(1-3)
  • 美しい気品のある顔。
  • 一分の隙もない服装をした銃士。
  • 勇敢。
(1-4)
  • 鉄のような手首。
(1-5)
  • 殿さま然とした風采、いかつい顔つき。
  • サマリテーヌの鐘と同じくらい時間が正確で、決闘の作法については、どんなに口やかましい人でも文句のつけようがないほど。
  • 顔はいつものとおり穏やかで、しかも犯しがたい気品がある。
  • 左手が使える。左右どちらの手でも器用にこなせる。
  • 貴族的な態度。
  • 目ざとい。
(1-6)
  • どんなスポーツでも得意。
(1-7)
  • 格式の高い貴族。
  • おそろしく口数がすくない。
  • ポルトスやアラミスと5,6年このかた兄弟以上に親しい交わりを結んでいる。
  • たまに微笑を見せることはあっても、声を立てて笑ったのを聞いたためしはない。
  • 言葉は短くて、テキパキしている。
  • 言いたいことをズバリと言い、それ以上は、なにひとつ言わぬ。
  • 気取ったり、すかしたり、飾ったりすることがない。
  • 話は事実だけで、余計な挿話が入り込む余地は全然なかった。
  • まだ30そこそこの青年。
  • 身体つきといい、気立てといい、稀れに見る立派な人物。
  • いまだかつて浮いた噂を立てられたことがない。女の話など、絶対に口にしない。この種の話題をいやがる。
  • 遠慮がちで、人づきあいが悪く、黙りこくっているせいか、まるで老人のように見えた。
  • おのずから備わる気品がある。たちまち第1人者の評判を取る。
  • リュクサンブール宮殿にほど近いフェルー街に住む。
  • 遠目にも由緒正しい家柄だということがはっきりわかる。
  • 噂によると、恋愛問題でひどい苦しみを舐め、恐ろしい裏切りにあって社交界の生活をきっぱり見捨てたのだと言う。
  • ソツがない。なによりのお手本。
  • アキレウス」byダルタニャン
  • 恋人なんか持ってはいない。(byアラミス)
  • 賭事をして、のべつ負かされる。友だちからは一銭も借りようとはしないくせ、友だちのためとあらば、自分の財布は喜んで差し出す。
(1-13)
  • 山の名。(by役人
  • 30すぎの年格好。(byボナシュー)
(1-15)
  • 素行も正しく、きわめて評判のよい男。(byトレヴィル)
(1-19)
  • めったに口を開かんが、たまに開くと、なかなかうまいことを言う。(byアラミス)
(1-20)
  • 普段は冷静。
(1-27)
  • 冷静で、勇敢で、剣をとっては一流の使い手。(byアラミス)
  • 勇敢で腕が立つ。(byダルタニャン)
  • 仲間のうちでいちばん年上で、見たところ、趣味や気持ちがみんなからかけ離れているように思われた。
  • 物腰は優雅で気品があり、ふだんは控え目にしているが、折りにふれて育ちのよさをのぞかせる。
  • 気持ちにむらがなくて、こんなつきあいやすい男はめったにあるものではない。
  • 快活さをよそおいながらも、ときには鋭い皮肉も飛び出すし、向こう見ずと思われるほど勇敢なくせに、そこには冷静な計算の裏づけがある。
  • 尊敬と友情ばかりでなく、讃嘆の念まで抱く。(byダルタニャン)
  • 中肉中背だが、スラリと均斉がとれている。
  • ポルトスと組討して、投げ倒したことも一再ならずあった。
  • 鋭い目、まっすぐな鼻、ブルートゥスそっくりのあご、こうした顔だちには、えも言われぬ力強さと気品が兼ね備わっていた。
  • まるっきり手入れをしないアトスの手のほうが、せっせと手をみがいていたアラミスよりずっときれい。
  • 声もやわらかくて、よく通る。
  • ふだん自分自身を安っぽく扱っているが、社交界や上流社会のしきたりを、なにからなにまでわきまえており、育ちのよさが一挙一動に現れる。
  • ルイ13世でさえも、彼の造詣の深さに舌をまいた。
  • 馬に乗るのも巧みなら、武芸百般に通じていた。
  • 深い教養を身につけ、スコラ哲学にもくわしかった。
  • 人柄には非の打ちどころがなく、まことに稀れに見る人物。
  • ときに、神に近いとも言える人柄が影をひそめ、人間らしささえほとんど失われてしまう。
  • 勝負事に勝ったときでも負けたときでも、顔色ひとつ変えない。
  • 手の色は真珠のように美しく、話す調子も物静かで気持ちがいい。
  • 1年でいちばん気候のいいころにふさぎの虫にとりつかれる。6月と7月はアトスにとって恐るべき月。
  • 全身これ神秘。ますます興味をそそられる。(byダルタニャン)
  • あれは人間なんてもんじゃなく悪魔。(by亭主2
  • まるで雷みたいな人。(by亭主2
  • 酒びたりになっているときがいちばん頭が働く。(自称)
  • くだらん、というのが口ぐせ。(byダルタニャン)
  • 石のような心の持ち主。(byダルタニャン)
  • ベリーの伯爵。(ダンドローとかモンモランシーに劣らぬ名家の出身)
(1-28)
  • 世にも抜け目のない、腹の底がつかみにくい男。
  • 酔っ払うと陰気になる。(自称)
  • 立派な勝負師だが、どうもムキになる癖がある。
  • なかなかの目きき。(自称)
(1-30)
  • 美男子で、物腰が柔らかくて、立派なお殿さま。(byダルタニャン)
  • イギリス人と闘うのは、かねての念願。
(2-1)
  • 世間では死んだものと思っている。然るべき理由があって、生きていることを知られたくない。
  • 無一文のアトスが太っ腹なところを見せたので、ポルトスさえも舌を撒いた。フランス人のこうした気前のよさは、ウィンター卿とその友だちがほうぼうで吹聴したので、大評判になった。
  • 女には、とりわけ金髪の女には心を許さない。そのためにひどい目にあわされた。(自称)
(2-4)
  • 頼まれなければ、それも1度ではだめで、2度頼まれなければ、けっして自分の意見を述べない。
  • 口癖:「人に意見を聞いたって、そのとおりにするやつはめったにあるものじゃない。」
  • 正義感の強い貴族。潔癖。
  • 他人のことなどにはまったく関心のない男。
  • 有名な食通。
(2-8)
  • いつもは落ちつき払っている。
  • 死ぬことなんか,屁とも思っていない。
  • 家宝の指輪はサファイヤ。
  • お育ちがよいので、なにからなにまでお殿さま式。値切ろうともせず金を払ってしまう。
  • 貴公子然。
(2-9)
  • 穏やかな、のんびりした口調。
  • 1軍の将たるにふさわしい人物。(byアラミス)
  • 独特の暗い口調。
(2-10)
  • 謹厳な顔。
  • 真に偉大な性格。
(2-13)
  • しっかりした声。
  • 大胆な受け答え。
  • 耳がいい。(byリシュリュー)
(2-14)
  • 冷静。(自称)
(2-15)
  • 悪魔。(byミレディー)
(2-16)
  • まったく大人物。(byポルトス)
(2-17)
  • まさに将たるの器。(byポルトス)
  • 護り神でもついている?
  • ダルタニャンを実の息子のように愛していた。
  • 普段は陰気で一徹な性分。
(2-18)
  • 他のことには楽天的だが、人を選ぶ段になると悲観論者になるらしい。
  • ギリシャ一の智慧者ネストールにそっくり。(byアラミス)
  • さりげない気前のよさ。
(2-21)
  • いかにも大貴族らしい例の悠然たる落ちつき。
  • 落ちつき払った口ぶりは、危険をまえにしたときのアトスのお家芸。
  • 丁重きわまりない態度には、ときとして生まれながらの王者をもしのぐ威厳が備わっていた。
(2-33)
  • いかにも苦労人らしい落ちつき。
(2-37)
  • 穏やかな品のいい微笑。

第二部

「三銃士の一人。いまは、ラ・フェール伯爵。フロンド派。」(3巻)

(3-6)
  • 高邁な精神。
  • ブロワの近くにある土地を相続。
  • 名門の出。
(3-13)
  • もともと皇帝のように立派な貴族だった。(byダルタニャン)
  • スキピオみたいに品行方正な男だった。(byポルトス)
  • もったいぶった顔つきをしていたので、年よりずっと老けて見えた。(byポルトス)
(3-15)
  • 見るからに高貴で、太っ腹な人物だった。(byダルタニャン)
  • 天があられを降らせるように金を撒き、剣をとれば王者の風格があった。(byプランシェ)
  • 美しい穏やかな顔。
  • ほとんど老けていない。
  • 美しい目がまえより大きくなり、澄みきっている。
  • 顔は少し面長になり、活発な表情はなくなった代わりに、威厳が増した。
  • 相変わらずきれいでしなやかな手。
  • 身ごなしも以前よりは軽やか。
  • 幅の広い肩。
  • わずかに白い毛の混じった、ふさふさした黒い髪が、自然に縮れたように品よく波打ちながら、肩の上に垂れている。
  • 声は若々しく、すばらしい歯は真っ白で1本も欠けておらず、にっこりするたびに、えも言われぬ魅力。
(3-16)
  • むかしから大貴族にふさわしい威厳がある。
  • 例のやさしい微笑。
  • 49歳。
  • 鋭いまなざし。
  • 母親はマリー・ド・メディシスに仕えていた。
  • フェルー街に7年間住んだ。
(3-17)
  • 頭の回転が速く、考えがはっきりしている。
  • 生まれながらの活動家。
  • 率直で誠実。
  • ラウルと同じ年頃に、アンリ4世が父にくれたギリシャの彫刻に夢中になったことがある。
(3-22)
  • 鉄人。
  • 紫のビロードの服。飾り紐も同色、紐の先にはいぶし銀の飾り。
  • 外套には金の刺繍などない。
  • 黒い帽子には紫色の羽根がひとつ付いているだけ。
  • 黒革の長靴。
  • エナメルを塗った帯に吊っているのは、すばらしい柄のついた剣。
  • シャツの襟と長靴の縁には見事なレース飾りがついていた。
  • どこから見ても立派な貴族らしい。
  • 1633年10月11日、マリー・ミションの到着する1時間前に、ローシュ・ラベイユの坊さんの家に一夜の宿を求める。
  • 紳士の名にふさわしい。(byシュヴルーズ夫人)
(3-24)
  • いつもは意志強固で決断力に富んだ男。
  • 父親は忠節無比な貴族。
(3-30)
  • 相変わらず美しく、しかもどこかに威厳を秘めている声。
  • たいした男。(byダルタニャン)
(4-1)
  • やさしい、話し上手な、人をそらさぬ声音。
  • 物知りで機知ゆたか。
(4-2)
  • 深い博識やしんらつで気のきいた諷刺。
  • 表面に現れる気品、繊細さ、品のよさ。
(4-7)
  • 品がよくて口が綺麗。
  • 禁酒したばかりでなく、酒ぎらいになった。
(4-11)
  • ゲネゴー街の、『シャルルマーニュ大帝館』に住む。
(4-13)
  • 美しい気高い顔。
  • 高潔な心情の持ち主。
  • 相変わらず立派で気前がよい。(byウィンター卿)
(4-14)
  • いつもの几帳面さ。
  • 自分にはいささか煙ったい。(byポルトス)
(4-15)
  • 智慧者。(byアラミス)
(4-27)
  • 多年英語をしゃべりつけている。
  • まじりけのないフランス語。ルーアンからトゥールあたりにかけてでないと、めったに聞かれない生粋のフランス語。
(4-32)
  • 例の物柔らかい、だが決然たる声音。
  • 若いころ、イギリスを旅行した。英語はだからお手のもの。
(5-3)
  • 持ち前の機嫌のよさ。
  • 白い貴族らしい手。
(5-5)
  • 強靭な腕、剛毅な心の持ち主。
(5-6)
  • 英語はイギリス人そこのけ。(byダルタニャン)
(5-7)
  • 白くてほっそりしたきれいな手。
(5-12)
  • 親父が海軍に入れる気でいたから、おぼろげながら船の操縦の仕方を知っている。
(5-14)
  • 神経質で敏感な男の例に漏れず、眠りが浅い。
(5-15)
  • 例によって気品と威厳が兼ね備わった態度。
  • 人がよいのもほどがある。(byダルタニャン)
  • 長い髪の毛。
(5-18)
  • 例のよく透る落ちついた声。
  • かつて嘘を吐いたためしがない。(自称)
(5-20)
  • 美しい気高いまなざし。
(5-21)
  • 高貴なやさしい性格の持ち主。
  • 神経質。
(5-22)
  • もともと不屈の精神の持ち主。
  • この上もなく勇敢な人物だが、それだけに優れた宮廷人とは言えなかった。
(5-23)
  • 大胆な物腰、断乎としてしかも気品のある言葉づかい。
  • 頭もよく、名誉心もあれば才気もあり、決断力をも兼ね備えている。(byマザラン)
(5-24)
  • 物の道理をわきまえた男。(byマザラン)
  • その性格の特徴のひとつになっている魅力的な憂い顔。
(5-25)
  • 頭がきれる。(byダルタニャン)
(5-26)
  • ラ・フェール伯爵家は、モンモランシー家やロアン家につながる名門。(byポルトス)
  • 礼儀正しいかた。(byコマンジュ)
(5-30)
  • 気高い考えしか持たない。
(5-31)
  • 俗世間の欲望を捨て、高い精神の世界に遊ぶ人物で、古武士のように誇り高い魂の持ち主。(byアラミス)
  • 高貴な誠実な顔。
(5-32)
  • 太っ腹で、小説の主人公みたいなところがある。(byダルタニャン)
  • 気位の高い、さばさばした人物。(byダルタニャン)
  • 高潔そのもの、騎士道の華とも申すべき。自分のためには、なにひとつ求めたことがない。(byダルタニャン)
(5-33)
  • ふつうの人間ではない。神に近い人物。(byダルタニャン)
  • なかなか風変わりな人物。(byアンヌ・ドートリッシュ)
(5-34)
  • ポルトスの願い出により、ガーター勲章に加えもうひとつ勲章を授けられる。

第三部

(6-4)
  • 重々しいやさしい声。
  • いつに変わらぬ気品の高い、美しい昔ながらの貴族。
  • その気品、、その美しさに、時がさらに荘重な、くっきりとした風格を与える。
  • 長髪にはめっきりしらがが目立つ。
  • 白い額にはしわがない。
  • 若者のように睫毛にかこまれた目は、射るように鋭いくせに、柔和な光をたたえる。
  • 繊細な、やっと半白になりかけのひげに縁どられた唇の形は、清らかで上品。
  • まっすぐで、しなやかな身体つき。
  • 非の打ちどころのない、痩せてほっそりした手。
  • 持ちまえの穏やかな微笑。
(7-4)
  • 虫の食った老いたる銃士。むろん勇敢無比の男、シーザー。だが目先の利かぬ男。(byダルタニャン)
(8-2)
  • 誠実さ、教養、率直さ、落ち着いた勇気。
(11-37)
  • やさしさと慎み深さに溢れた高雅な性格の持ち主。
  • 62歳になるまで老いることを知らなかった。
  • 相変わらず端正な身ごなしながら、腰が曲がり、白髪をいただいた気品の高い顔も、悲しみに沈み、静かな足どりはよろめきがち。
  • 古いフランスの栄光の神聖な証人。まことの大貴族。